第4回「耐震補強フォーラム」提言

2006年6月17日

耐震の国民運動を展開し、日本に耐震
文化の花を咲かせよう!

1年前の6月19日、私たちは第1回の耐震補強フォーラムを開催しました。そして、まち場から耐震補強を進めるために、次の4項目を提言しました。

技術革新

安くて、簡単に工事ができて、しかも効果がきちんと分かるような耐震補強技術を市民は求めています。そのような技術革新に国をあげて取り組みましょう。

専門家や行政は技術の検証、助言などにより、熱心に取り組んでいる技術者、建築士や工務店を支援しましょう。

情報共有の場づくり

全国の耐震補強技術を集大成して、市民によくわかるカタログを作りましょう。そのため、われわれは技術データを集める場を作ります。

そのカタログを使って、市民と建築士、工務店が情報を共有し、市民が安心して耐震補強の技術を選べるようにしましょう。

まずは自分の家や土地の耐震性を理解しましょう。行政は、地盤や建物の情報を積極的に提供し、住宅を選ぶときは、地盤の強さ、住宅の耐震性の有無にも注意を向けましょう。

行政は、地盤や建物の情報を積極的に提供し、まち場の市民が自分たちで考え行動することを支援しましょう。

まち場全体の安全性にも関心を持ちましょう。隣の家が倒れてきたり燃えたら困るのは自分たちです。だから、まち場ではおせっかいが許されます。

努力した人が報われる仕組みづくり

技術者がよい技術を開発すれば、どんどん広がって利益が増える仕組みを作りましょう。建築士や工務店がよい補強工事をすれば、きちんと評価されて業績が向上する仕組みも大切です。それには、実績を積極的に公表し良いものが選ばれる市場を創造することが必要です。

耐震補強をした人が報われる仕組みをつくりましょう。とくに最初のうちは、耐震補強をした人の消費税を免除したり固定資産税を下げたり、工事費に助成したり、保険金を大幅に安くしたりして、勢いをつけることも効果的だと思います。

努力したくてもそれが困難な低所得者やハンディのある方については、行政が重点的に支援することも必要です。

誰でも、腕のよい建築士や工務店に仕事を頼みたい。でも、市民はどこが腕がよいかわからない。ところが、同業者は誰の腕がよいのかよくわかっています。だから、地域で腕のよい人同士が組んで「耐震補強推進会」を作ってください。そして、良い腕をわかりやすく宣伝してください。

行政こそ耐震補強のモデルに

行政に一番やってもらいたいことは、学校や病院など公共的な建物の耐震化を進めることです。民間のモデルになってください。

また、明日の日本を背負う、小学校・中学校・高等学校でも耐震補強の大切さを訴える防災教育を継続的にすすめてください。


これらに加え、私たちは多くの関係者に呼びかけて、がんばっている人を応援するプロジェクト「Save House, Save Life, Save Community」を展開します。

「Save House, Save Life, Save Community」家を守り、命を守り、まちを守る

地域でしっかりと活躍する「耐震おじさん」や「家具固定おばさん」。素晴らしい耐震補強技術を開発する技術者。笑顔で耐震の相談にのってくれる地元の建築士や工務店。家具の固定をボランティア活動する高校生や中学生。まちぐるみで耐震を進める自治体。

こうした優れた活動をしている人々、企業、学校、自治体、地域を表彰し、その活動を紹介します。

耐震に関する非営利のポータルサイトを創設し、工事方法や費用などについて専門家が助言する「耐震補強110番」を設置します。


「補強された家はかっこいい」「固定された家具は美しい」
日本に耐震文化を! ご一緒に花咲かせましょう。

あなたの力が必要です!

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